綾日記
菊作り(尚徳大学)

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1. 尚徳に学ぶ生き甲斐ありがたし動けるかぎり続けん覚悟
  (尚徳大学とは鳥取市老人大学を云う)
 

2. 精出して学ばん意気に燃えるのは励ましあえる友あらばこそ
 

3. 八十才と一緒にうたう新年歌顔はにこやか童心にかえる
 

4. 尚徳も四年となれば教室がわが家の如く福祉会館
 

5. 大菊は不出来乍らも懸崖はまあまあの出来面目残す
 

6. 展示会墨痕あざやか会場にみんなの名前大きく並ぶ
 

7. 立冬に菊花集めて秋日和黄ぎく白ぎく咲き競うなり
 

8. 友どもに声かけあいて通いては学びて得たり皆勤賞を
 

9. 尚徳も五年となれば年若で先輩がほも面はゆきかな
 

10. 蔓草の菊に負けじと巻き伸びて取るに忍びず紫の茎
 

11. 五年ぶり菊の上出来嬉しくも負けて病むとは不甲斐なきかも
      (手首骨折する)
 

12. 腕病みて片手の不自由沁々と味わう日々は身にこたうなり
 

13. 菊の葉に露のせそよぐ風のいろみどりに萌える立秋の朝
 

14. 福助菊を老婆に上げて喜ばる短かき莖に大きく咲きて
 

15. 福助がひっぱりだこによく売れて福ふく顔で募金出来たり
 

16. 福助がとりもつ誼うれしくもふれ合い出来て輪の広がりぬ
 

17. 懸崖の百五十糎百糎みごとに咲きてよくぞここまで
 

18. 毎年の台風ごろに鉢ころぶこれもならわし菊作りなば
 

19. 菊づくり台風一過慌てたり花首とんでああ残念に
 

20. 菊ざかり王選手にもカーターもかかわり無くて「ラベル」書くなり
   (菊の名をかく札)
 

21. 福助がほころびはじめて愛らしく紅白黄色誰かに上げん
 

22. 菊の花あれこれあれど愛(め)ずるには満開よりも七分咲きの頃
 

23. 菊花壇写真にとれば狭き庭も広々うつり賑やかに見ゆ
 

24. 菊づくり出来るお蔭であちこちの公民館に出せるしあわせ
 

25. 聴講も座席はいつも前に居りたまに後は聞き苦しくて
 

26. わが余生生き方変えし菊づくり日々楽し花愛でながら
 

27. 古希むかえ八十路まではと張り切ってわが生き甲斐を菊づくりせん
 

28. 毎年の菊づくりなれ今年こそと願いをこめて挿し芽するなり
 

29. 尚徳の十八年間の思い出は菊作りせし華やかな頃


 

30. なつかしや赤子田の郷の思い出は原木運びし六十代の頃
 

31. 椎茸の上出来うれしも何のその市場の安値笑い話と
 

32. 尚徳の十八年の出席は皆勤五回精勤数回と
 

33. 賀露からは十人ありし仲間たちひとりふたりと片手も欠ける
 

34. 近年は入院手術と休講し卒業証書の無き年もありて
 

35. 尚徳に十年通う菊なかま友無しはわびしかよきか
 

36. 菊作り十二ヶ月と云うなれど冬至芽つくれば十三ヶ月
 

37. 尚徳に通いしバスの停留所むかし数人今ひとりなり
 

38. バス乗りも賑やかなりてなつかしや十七年間の西町停留所
 

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